映画「ねこのひげ」TOP PAGE



『ねこのひげ』は、魅力溢れる新しいホームドラマだ。結婚、離婚、そして再婚にまつわる話を、日本の伝統的な美しさで表現している。しかもそれはシンプルでお洒落で、それでいて押し付けがましさがない。この、実に旨く創られた作品は、観る者に自分の人生を重ね、思いを膨らませる事だろう。現代の小津作品のように思う。
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ドナルド・リチー氏
原文
The Cat's Whiskers is an engaging new look at Japanese home-drama.Despite such hindrances as career problems,divorce,and the demands of gender,the more traditionalvirtues still shine through in this beautiful structured,expertly crafted,gently disruptive slice of contemporary life. Think of Ozu now.

=====================Donald Richie




何だかうらやましいですね。映画の手法の多様さには感心を通り越してうらやましさを感じます。

僕が仕事としている漫画というものは、動きがありません。音も、音楽もありません。色もありません(たまにありますが・・・)。だからオーバーアクションにしてケレン味たっぷりに描かないと読者には十分伝わりません(商業誌という枠をとっぱらえば他の手法も使えますが)。

こんな淡々とそれでいて感情豊かに描ける映画というものに
最大限の拍手を送りたい、正直な気持ちです。

=====================北条 司氏(漫画家)




ゆったりとした時間が流れる日常を覗き見でもしてるかのような錯覚に陥りました。もっともっとこの先を観てみたい、そんな映画です。こんなチームに参加してみたかったですね。

=====================清水美砂さん(女優)




情感豊かに流れるシーンの中で
役者たちの演技は危険なほど光っていた。必見!

=====================鈴木光司さん(作家)



佐々木浩久監督コメント
ブログ「佐々木浩久、万事快調!」より

PFF・ぴあフィルムフェスティバルの招待上映作品の「ねこのひげ」を渋谷の渋谷東急まで観にいく。俳優の大城英司さんがプロデューサーと脚本を手がけ、矢城潤一監督が仕上げたこの映画は、離婚係争中の男と不倫相手の女の不安定な日常を、しつこいくらいに出てくる食事と飲酒のシーンで淡々と綴りながら、大人の青春映画としての完成度の高さを見せてくれる。もうあと一歩で成瀬巳喜男にもなれるくらいに純度の高い恋愛映画でもあった。
 これから公開に向けていろいろ動きがあると思うが、なんとかフィルム化して35ミリ上映して欲しいと思う。久しぶりにお芝居を楽しむことが出きる映画です。


ぴあフィルムフェスティバルにて鑑賞された
某個人ブログより・・・・・その1



『ねこのひげ』の必要

先日のぴあフィルムフェスティバルで、ある映画と出会った。『ねこのひげ』である。なんとも愛らしいねこが登場するが、これは人間たちの物語である。主人公の売れない脚本家は妻子がいながら、仕事で出会った女性と恋に落ちてしまい、同棲生活へと踏み切る。だけども妻子への罪悪感が心のどこかにあり、心からの笑顔にはなれずにいる。一見男勝りの相手の女性は、目の前にいる自分の愛する男性の心が揺れているのを感じ取り、カラリとした笑顔の裏でタバコとお酒に逃げてゆく。そんな揺れる彼らのそばにいつもゆったりといるのがロシアンブルーの慎之輔。静かに過ぎていく日々の中で彼らがひきだした答えは…。

 上映後の質疑応答で、脚本・主演の大城英司さんと矢城潤一監督にタイトルへ込められた気持ちを聞くことができた。ねこにとってひげはセンサーのようなもの。不器用なコミュニケーションと距離感の間で揺れ動く人間たちが、ねこのひげのようなものを持てたら…という思いをこめてこのタイトルにしたのだという。たしかに、そういうものがあれば、心が傷つくことだって、誰かを傷つけることだって、道に惑うことだって、ないのにね。今目の前にいる人が自分にとって間違いなく生涯の伴侶となるべき人なのか、迷いを抱え続けて生きることも、ないのにね。

 でも。そんな不器用な人間たちばかりが登場するこの映画、なんだかとってもあたたかいのだ。人の体温が感じられるのだ。出演している役者さん達ひとりひとりが皆、生きているのである。演技しているとは、思えないのである。触れあいのひとつひとつ、言葉のひとつひとつ、溜息のひとつひとつに、まるで観ているこちらが彼らのすぐそばにいるかのような、あたたかさがあるのである。どんな魔法を使ったら、こんなあたたかさが引き出されるのか。それはこの映画を生み出された、ねこのひげを持たない皆さんの心のふれあいに他ならないだろう。そのことに気づいたとき、この映画に出会ったことの幸せをあらためてかみしめたのだった。

 追記:ちなみに。主題歌を歌うEMIさんは『ひだまりの詩』で有名なル・クプルのヴォーカルの方です。どおりであたたかい声でした!


ぴあフィルムフェスティバルにて鑑賞された
某個人ブログより・・・・・その2


2006年07月17日
後悔を生きるノ【映画】『ねこのひげ』
ぴあフィルムフェスティバルで『ねこのひげ』を鑑賞。

よかった。

簡単に言うと、それぞれの家庭を捨てて一緒に暮らす二人が婚姻届を出すまでの日常を描いた映画で、これは企画・製作・脚本・主演の大城英司の経験そのものだそう。撮影された部屋も出てくる猫も本人のもの。後悔しないような選択、というのはよく言われることですが、現実には

「どちらを選択しても後悔する」

けれども選択しなければならない場合があって、それは結局 「どちらの後悔を選択するか」という問題になります。

大城さんは今でもその後悔を抱えて生きていて、それをなんとか客観視するために、私財を投げ打ってこの映画を作ったんだろうと思います。生きるために作る。やっぱりこれが根っこではないかと。

役者もみんな素晴らしく、特に渡辺真起子さんがすごくいいです。 今日が日本初公開で、海外の映画祭には招待されているらしいですが、国内での上映予定はまったくなしとのこと。

もったいない。PFFは大阪・仙台などで開かれるので、行ける人は是非!




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